「会話が続かない……」
「何を返せばいいのかわからなくて、沈黙してしまう」
「面白いことを言わなきゃと思うほど、頭が真っ白になる」
そんな経験はありませんか?
会話が苦手だと、「もっと話題を増やさないと」「面白いことを言えるようにならないと」と考えてしまいがちです。
でも、実は大切なのは話し上手になることではありません。
会話を続けるために必要なのは、相手の話をきちんと受け取り、そこから次の言葉を引き出すこと。
今回は、会話を自然に続けるために意識したい5つのポイントを紹介します。

1.気の利いた「正解」を探さない
会話中に、
「ここで何て返したら面白いかな?」
「変なことを言ったらどうしよう」
「気の利いた返しをしないと」
と考えてしまうことがあります。
しかし、正解を探そうとすればするほど、意識は相手ではなく自分の頭の中に向いてしまいます。
その結果、相手がせっかく話してくれているのに、内容を十分に聞けなくなってしまいます。
会話では、毎回ホームランを打つ必要はありません。
まず大切なのは、相手が投げてくれたボールを落とさないこと。
「それ大変だったね」
「そんなことがあったんだ」
「それ面白そう」
この程度の返事でも十分です。
面白いことを言うよりも、まず相手の話を受け止める。
それだけで会話は続きやすくなります。
2.いきなり否定しない
相手が自分とは違う意見を言ったとき、
「いや、それは違うでしょ」
「でもさ……」
と反射的に否定してしまうことがあります。
もちろん、意見が違うこと自体は問題ありません。
ただ、最初から否定されると、相手は「これ以上話しても否定されそう」と感じてしまいます。
そこで大切なのが、一度受け止めてから自分の意見を伝えることです。
たとえば、
「なるほど、そういう考え方もあるのか」
「確かに、その部分はわかる」
と一度受け止めてから、
「自分はこう思った」
と話す。
相手への同意と受容は別物です。
同じ意見になる必要はありません。
「あなたはそう考えているんだね」と受け止めるだけでも、相手は安心して話せるようになります。
3.相手の話を要約する
会話を続けるうえで、意外と役立つのが要約する力です。
たとえば相手が、
「昨日仕事が忙しくて、残業して、帰りに電車まで遅れて、家に着いたのが夜中だった」
と話したとします。
ここで、
「つまり昨日は散々だったんだね」
と返せれば、相手の話を短く整理できます。
要約には、「ちゃんと話を聞いています」というメッセージを伝える効果もあります。
さらに、
「昨日は散々だったんだね。何時まで仕事してたの?」
というように、次の質問にもつなげやすくなります。
ただ相槌を打つだけではなく、「つまり○○だったんだね」と自分の言葉で返してみる。
これだけでも会話のテンポは大きく変わります。
4.「深掘りする質問」をする
会話がすぐ終わってしまう人は、質問が悪いというより、質問が浅い場合があります。
たとえば、
「旅行楽しかった?」
「うん、楽しかったよ」
「そっか」
これでは会話が終わってしまいます。
そこで、一歩だけ深く聞いてみます。
「どこが一番よかった?」
「なんでそこに行こうと思ったの?」
「一番印象に残っていることは?」
こうすると、相手は自分の経験について詳しく話せます。
ポイントは、新しい話題を無理やり探すのではなく、今出ている話題を掘ること。
会話が上手な人は、話題を無限に持っているわけではありません。
一つの話題から枝を伸ばすのが上手なのです。
5.話し上手ではなく「聞き上手」を目指す
会話が苦手な人ほど、
「自分がもっと喋らないと」
と思ってしまいます。
しかし、実際には逆かもしれません。
多くの人は、自分の話を聞いてもらえるとうれしいものです。
だからこそ、
「この人を楽しませるために何を話そう?」
ではなく、
「この人は何を話したいんだろう?」
と考えてみる。
相手に興味を持ち、
「それってどういうこと?」
「そのときどう思った?」
「その後どうなったの?」
と聞いていけば、相手が自然と会話を広げてくれます。
つまり、会話を続けるために必要なのは、たくさん喋る能力ではありません。
相手が喋りやすい状態を作る能力なのです。
会話は「面白いことを言うゲーム」ではない
会話が苦手だと、「何か面白いことを言わなければ」と焦ってしまいます。
でも、会話は大喜利ではありません。
気の利いた返しができなくてもいい。
知識が豊富でなくてもいい。
話題をたくさん持っていなくてもいい。
大切なのは、
- 正解を探しすぎない
- いきなり否定しない
- 相手の話を要約する
- 一歩深く質問する
- 聞き役になる
という基本的な姿勢です。
特に意識したいのは、「自分が何を言うか」より「相手が何を言っているか」に集中すること。
会話が続かないと悩んでいるときほど、自分の発言ばかり気にしてしまいます。
しかし、相手の話をよく聞けば、次に聞くことはその話の中にあります。
話し上手になろうとしなくても大丈夫です。
まずは、目の前の相手の話を一つ受け止め、そこから一つ質問してみる。
その繰り返しが、自然に会話を続ける一番の近道なのかもしれません。
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